氏名更正登記の添付書類は何??

2017年2月28日

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先日、広島に本人確認に行った不動産売買登記が漸く完了した。

 

買主さんに代わって売買代金を配達するという、ちょっとレアなケースでしたが、完了の連絡をすると、自己所有にすることが出来て本当に安心した声を聴かせて下さいました。

 

我々であれば、登記の申請が無事済んだのであれば、とりあえずは一安心なんですが、一般の方はやはり完了しないとという感じなんでしょう。

 

 

実は、今回、広島まで本人確認しに行った、大金を運んだということ以上に苦労したことがあります。

 

それは、売主さんの登記簿上の名前が本名と違うという点。

 

ここでは、ハナコという全てカタカナが本名で、登記簿上ハナ子と記載されていたケースで説明します。

 

まず、本名通り、ハナ子→ハナコに登記簿上を直さないといけないの?

 

という、根本的な疑問。

 

まあ、司法書士なら、必要だよねっていう結論になる。

 

じゃあ、どうやって直すの?

 

氏名更正登記という登記が必要ということで争いはない。

 

つまり、氏名更正登記と所有権移転登記。

 

氏名更正登記の添付書類は何?

 

今回の記事の肝はここ。

 

一般の方には、全く関係ない話。

 

司法書士なら当たり前で読む必要ないよ、と思われかもしれないので、ここはあくまで私の備忘録ということで。

 

まず、ハナ子という名前の人が登記簿上の住所には存在しないということを証明するために不在住・不在籍証明が必要。

 

登記された当時、ハナ子ではなくハナコだったことを証明するため、当時の戸籍。

 

ハナコがこの不動産を持っている(所有している)ことを証明するため、資産証明。

 

ちなみに、今回、権利証(登記識別情報)がない。故に、面談が必須となったわけだが。

 

よって、司法書士は本人確認情報という書類を作る。この売主がこの不動産を持っていて、今回ちゃんと売る意思がありましたということを確認した書類である。

 

ここで疑問だった。

 

資産証明要る??

 

売主がその不動産を持っていることを証明したいんだけど、司法書士がその職責を持って確認したわけだよね?

 

なるほど、それだけじゃ不安か?

 

でも、今回は、あとに所有権移転登記が控えているので、評価証明(価格通知)を付けるわけさ。

 

資産証明とほぼ同じ情報が載っている。

 

これで資産証明で証明したいことは証明できているんじゃなかろうか?

 

法務局が、どうしても、資産証明をつけてと言ってきたので、仕方ないとは思ったが。あまり、納得いっていない。

 

その納得いかなかった最大の理由は、この資産証明の記載もハナ子だったこと。

 

市役所職員さん曰く、資産証明の記載は登記簿から写すからだって。

 

登記簿のハナ子をハナコと直すのに、登記簿から写したハナ子の記載のある資産証明でOKというのは、どうも納得いかない。

 

 

と言いながら、安心した買主さんの声を聴くと、まあいいかって思ってしまう。

 

 

※記事に関連したサービス内容

 不動産売買登記

 

~石川県金沢市の司法書士が繋ぐ不動産売買ブログ~

石川県外での売買でも当日登記申請が可能

2017年2月18日

ひろしま

昨日は、終日、出張。広島へ。不動産売買の売主さんのお宅へ。

 

前日買主さんにお会いして、売買契約書・委任状に押印頂き、売買代金を預かる。

 

当日は、売主さんにお会いして、今回の売買の意思があるのか?の確認(本人確認)と、これら一式書類に押印頂き、この分厚い代金をお届けするのが当職の役目。

 

つまり、この身体とお金を無事売主さん宅へ届けることが大事。

 

朝8時過ぎの金沢発のサンダーバード。京都で新幹線のぞみに乗り換える。

 

日本の大動脈とも言える東海道新幹線に平日仕事で乗るというのは、なかなかな気分である。

 

司法書士というの仕事は実にローカルな仕事である。

 

出張と言えば、今回のような本人確認ということになろうが、決して多いものではない。

 

もちろん観光客や帰省する方々もいるが、ダークスーツを着たビジネスマンに混じって座るというのは、何だろう? 大きな経済の中に一時仲間入りさせてもらっているような。

 

うーん。悪くない。

 

12時過ぎに広島着。バスに乗り換え、停留所からちょっと迷って13時過ぎにお宅に着。

 

今回の不動産売買の決済で1つだけ不安材料が。

 

大金を私が運ばなければならない。

 

というものではない。そこはいい大人ですから、それほど緊張するものでもない。

 

今回の売主さんが御年100を超えている、という点。

 

司法書士なら、まずこう思うだろう? 大丈夫? 判断能力は?

 

ある意味とても失礼な話であるが。

 

実際、お会いすると、元気なおばあちゃんで、お家の中も杖はつくものの元気に歩いていらっしゃる。

 

契約書等も自筆で。

 

少し耳が遠いということで、大きな声でゆっくり語り掛ける必要はあったが。

 

うちの亡くなった祖父ちゃんも耳が遠かったので、大きな声でゆっくり話すのは、なんか嬉しい。懐かしい。

 

年齢など数字に過ぎない。

 

と、それらしいことが車内で読んだ小説に書いてあったっけ。

 

必要書類も全て無事揃い、代金も渡して第一ミッション完了。

 

「遠い金沢からよく来てくれた、大変だったでしょ?」と温かい広島弁でご家族みんなで労ってくださった。

 

帰り際、60代の息子さんが、「駅まで送ってあげようか?」と仰って下さったので、遠慮なくお言葉に甘えることに。

 

ゆっくりしていったらいい、広島城回ってやろうか?

 

有難かったですが、まだやることがあったので遠慮して。

 

やることがあったというのは、押印書類(登記原因証明情報)を写メし、その画像を金沢の事務所に送ること。

 

これが第2ミッション。

 

事務所では、パートナー司法書士が登記申請のために待機してくれている。

 

画像をPDF化して、それを添付してオンラインで金沢の法務局に申請。

 

20分ほどで、事務所から登記申請も完了したというLINEがくる。

 

 

 

画像を送った後、すぐに第3ミッション(今回最大ミッション)に取り掛かっていた。

 

広島と言えば、やはり、お好み焼きである。

 

駅にある「みっちゃん」というお店の行列に並んでいた。

 

15分ほど待ち、カウンターに通されたとき、先のLINEがきた。

 

これで安心して、食べることができる。

 

本当に安心して。

 

そして、嬉しくもあった。何故か?

 

まず、金沢からかなり離れた場所で、不動産売買の決済に立会い、終了後数十分の間に登記申請が完了しているのである。

 

こんなの1人事務所時代では考えられなかったことだ。

 

不動産の所有権って、登記を先にした方が勝つのです(対抗力)。故に、売買後数十分で登記ができるってスゴイことなんですよ。

 

これから東京事務所との連携においても、いい経験になった。

 

前日まで、当日私が売主さん宅に身体を運べばいいという状態まで、不動産屋さん、依頼者さんと段取りをしてくれて、当日もサラリと申請までやってのけるパートナー司法書士には感謝である。

 

依頼者さんのニーズに色々応えていける実感。

 

司法書士事務所としての幅というか厚みができてきたように思えて、とても嬉しかったのです。

 

というわけで、高揚感を持って帰路に。

 

お土産も買って。

 

広島の土産と言えば、もみじ饅頭。

 

ではなく、川通り餅。

 

 

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