朝7時過ぎに自宅を出発。スタバでラテのアイス、グランデを購入。8時前に高速に乗る。
一路、奈良へ。
晴れ。実にドライブ日和。
3度停車して、トイレと腰伸ばし。
11時半には奈良市内の待ち合わせ場所であるチェーン店のコーヒー屋さんに到着。
ほぼほぼローカルな仕事である司法書士が出張するとすれば、概ねこれである。
本人確認。
所有権というのは、とても大切な権利である。
不動産は通常財産的価値も高く、これを人に譲るという場合、その意思に間違いがないかを確認する必要がある。
不動産登記をするのは法務局であるが、法務局は提出された書類でのみ判断することを旨とするので、その背景にある(実体である)意思の有無を判断するのは司法書士の職責である。
この意思とか、権利とか、自由というのは実にナイーブで、傷つきやすい。
ゆえに大切の保護しないといけないよってことで、日本国憲法では前半に沢山の権利・自由の保護が明言されているのです。
傷つけられて初めて表面化する。
そうならないように、事前にお会いして、その意思を確認する。前提としてその判断能力があるのか?も含めて。
そして、その意思決定が適切になされるように、適切な情報を提示する。つまり、出来るだけ分かりやすく説明する。
それにはやはり、実際にお会いできるに越したことはない。
今回の案件は、ちょっとややこしい。ちょっとだけど。
とある町で地籍調査が行われた。今までうちの敷地の一部だと思い込んでた部分が、他人所有であることが判明した。登記簿をとってみると、更に数代前の名義のままであることも判明。現相続人を探し出し、連絡して、相続登記を挟んで、依頼者に譲ってもらう(時効取得させてもらう)というもの。
突然、司法書士からこの旨の手紙が突然届く。
驚かれたのだと思います。電話の向こうの声がどこか冷ややか。当職に対する不信感があるのだと思います。
手紙と電話だけでは、伝えられないものがある。実際にお会い出来れば、誤解を解くことができるという強い思いも。
何度か手紙のやり取りと、電話を通じて、ちょっとだけ信頼感を築けたように思う。言葉の端々に温かみが感じられるようになった。
そこで、本日、お会いする機会が持てた。
10分ほどで終了。
心配されていたことの質問に丁寧に答え、依頼者さんの人柄についても説明した。
「長引かせてしまってゴメンな。 うち、気が短いねん」 と笑顔で。
「いえいえ、こちらこそ説明が足らずすみません」
「コーヒー代はしっかり割り勘にしような、笑」 と奢らせて頂けませんでした。
本人確認は、確かに義務なんですが、法律を超えた重要な意義があるように思えますね。
AIが発達したら、司法書士の登記業務なんて無くなりそうですが、もしかしたらそうでもないのかもしれませんね。
せっかく奈良まで来て、すぐに帰るのも何なんで、近くの
唐招提寺へ。
そのまま歩いて、薬師寺へ。
セミナー打ち合わせが18時半にセットされているので、急ぎ金沢へ。
ちなみに旅のお伴には、最近でた中島みゆきのベスト
7時間ほど中島みゆきの歌詞に浸ってると、なんかまっとうな人間になれたような錯覚に陥れますよ。
拳を突き上げたくなるような。
元気がない人にはお薦めです。
※ 記事に関連したサービス内容
~石川県金沢市の司法書士が繋ぐ不動産登記ブログ~