今日の朝刊に、司法書士なら絶対ブログに書きたくなるような、実際多くの司法書士が書いたであろう記事が載っていた。
政府の規制改革推進会議がまとめた不動産登記に関する論点案。
①不動産所有情報の無料公開。②登記手数料の低廉化・無料化。③相続登記手続きの簡略化。④登記情報とマイナンバーの連携。
まだ、論点案の段階だが、これが実施されれば、司法書士業界に激震が?良い意味か悪い意味か?誰にとっての意味か?
皆さんは、司法書士って儲かると思います?儲かるなら俺もやりたいって思います?
マイホームを建てた方や、相続登記をしたという方の中には、司法書士に沢山お金を払ったよ、というご記憶をされている方もいるかもしれません。
見積もり(請求書)を見て、こんなにするの?という寂しい顔をされる方もいれば、これだけでいいの?という安心した顔をされる方もいるので、何とも言えませんが。
こんなにするの?と思われた方も、ようく見積もり(請求書)を見て下さいね。
その中には、司法書士の報酬の他に、登録免許税や実費と言った、司法書士を使わなくても絶対にかかる費用が含まれています。
案外、司法書士って儲かっていないかもしれませんよ。
この登録免許税や実費に影響してくるのが、①や②ですね。②なんかそのままです。
司法書士が登記をする前に必ず登記情報というのを取得して、現在の権利関係を確認します。この登記情報を1通とるのに、平成29年4月現在で335円。①はこれが無料化されるということでしょう。
代理業というのは、基本本人さんが自分でするのが面倒だから成り立っていて、その事務作業が大変だからそれが報酬に反映されるわけです。相続登記が簡略化すれば、報酬も下がるということは十分考えられますね。
我々司法書士が地味に、それでいてかなり注意を払う登記に、住所変更登記(名変)があります。
売買を原因に所有権移転登記をしないといけないとします。現所有者である売主さんの住所が登記したときと変わっている場合、住所変更登記をしないといけないんです。
ローンを組んで不動産を買うとなると、住所変更登記、所有権移転登記、抵当権設定登記を一緒に申請しないといけないんですが(連件申請)、しかも決められた日に。住所変更登記にミスがあって1度取り下げてなんてことになったら、司法書士の信用は丸つぶれ。
だから、この住所変更登記には細心の注意が払われます。
④はマイナンバーと所有者の転居を結びつけるということなので、この登記が不要になるなんてこともあるかもしれない。
どうです?
司法書士なら絶対にブログにしたい記事です。
こういう実費が安くなって、不動産登記が身近になって、司法書士の仕事が増えるかも?と考えるか、さらに簡略化して、司法書士使わなくてもいいんじゃね?と考えるか、はあなた次第。というより、司法書士次第。
そんな激動の時代を迎えつつある司法書士業界に入りたいと勉強を始めたとある男性が、本日、事務所見学に来られました。
ホームページに見学大歓迎的なことを書いているのを目にされたそうです。
本当に大歓迎。
近い将来、登記、司法書士業界は大きく変わるかもしれない。
としても社会に必要とされる存在であれば、仕事の内容は変わっても、この資格は残るんだろうと思います。
司法書士は実にやりがいのある仕事です。
是非、勉強を続けて、この業界に入ってきてくれることを望みます。
そして、私自身、司法書士人生を大いに楽しむために、個人事務所を司法書士法人にしました。
そのときこうも思いました。勉強をしている人が、受かったらあの事務所で働きたいなって思ってもらえる事務所にしたいと。
変わりつつある中でこそ、今を生きる。
“Carpe Diem” (カルペ・ディエム)
※記事に関連したサービス内容
~石川県金沢市の司法書士が未来を繋ぐブログ~