相談者さんの痛みに鈍感になるな!

2016年12月5日

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先日、こんな法律相談を受けました。

 

相談者さんは、とあるお店を経営しています。

 

開業以来数年続いている取引先から理不尽な(と思われる)圧力によって、無茶な要望を求められているという。

 

その要望に応えてこれからも取引を続けるのか? この機会にそことの取引を止め、その要望の違法性を主張して損害賠償を求めようか?というもの。

 

そのお店は、開業来そことの取引があってのビジネスモデルであり、大事にそこをブランディングしてきたのだ。

 

当然、可能なら、取引を続けたい。

 

しかし、多くの起業家がそうであるように、自分のお店は自由に営業したい。

 

誰かに隷属するような関係にいるなら起業した、自分のお店を持った意味がないと考えるだろう。

 

今回は我慢できたとしても、これからも同じようなことが起きたら?という不安があっては、将来を展望しにくいし、そもそも楽しくないであろう。

 

理想は、違法性を主張して断絶するという極端なものではなく、相手にも取引の自由があるので幾らかは譲歩しても、今後同じようなことがないよう継続的取引契約書のような書面を交わすということであろう。

 

が、実際に、そのような理不尽な要望をしてくるような信頼関係を築こうとしているとは思えないところが、書面に応じるかは甚だ疑問である。

 

息を吸うのと同じくらいと言えば大袈裟からもしれないが、当たり前のように思ってたことが当たり前でなくなるというのは、実に息苦しいものである。

 

これからもそれが続くと思えば、やはり、それは”理不尽”である。

 

 

 

先週、当事務所のブログにちょっとした行き違いからクレームがついた。

 

幸い、取引先や依頼者さんではない。

 

このとき思ったのは、これから何かを気にして”自由”に書けなくなるのではないか?である。

 

このとき、他の人からはバカに思えるかもしれないが、

 

私は、結構、かなり、このブログを書くということを大切にしてきたんだな、という自覚。

 

先週末、異業種の方々と飲む機会がありまして、司法書士って何しているか知ってる?という話になり、隣接士業の方もいましたら全員ではありませんが、ほぼ全滅。

 

これが現実です。

 

何を売ってる店か分からないのに、お店に来る人はいません。

 

当たり前です。

 

だから、私はブログを書いてきたんです。

 

司法書士ってこんなこともしてるよ。登記だけじゃないんだよっていう思いを込めて。

 

勿論、司法書士に向かってではなく、ふつうの人に向かって。相談に来て下さる可能性のある人に向かって。

 

もし、これまで当たり前のように自由に出来たこのことが自由に出来なくなるとしたら?

 

それは、店主のような目の前の現実的な苦しみとは違うかもしれないが、非常に息苦しさを覚える。

 

 

長くなってきたので、まとめます。

 

法律相談に来られる方は、何か痛みを伴っているということ。自由とか権利とか大事なものが侵された、侵されそうになっているということ。

 

本来返してもらえる権利があるのに、約束が守られると信頼してきたのに。

 

全く同じように共感することは無理でも、想像はできる。

 

そのことに鈍感になってはいけないな、って。

 

今回の事件は、そのことを自覚できた、ということで、プラスに考えましょう。

 

 

で、ブログは書いていきますよ。これからも。

 

私が何屋さんか?を知ってもらうために。

 

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