本日は、近くの銀行さんで、不動産売買の決済立会からのスタート。
事務所的には同時間帯に2件の借換え決済があったんですが、パートナー司法書士に言わせると、そんなに忙しくないとのこと。
当の本人は、さらに来月初めの決済のために売主さんに会いに行っていたけど。。
頼もしい。
さて、それら〆切ありの決済登記を全部済ませた後、公証人役場へ。
来週予定の公正証書遺言作成立会のため。
昨夕、依頼者さんと最終打ち合わせが終了したので、作成した文案と資料を持参。
公証人役場へはFAXでもいいんですが、資料の量が多いことと、比較的公証人役場も近いので。(ちなみにメールでやりとりすることもあります。)
依頼者さんは80代のお母さん。
最初の相談は娘さんから。
こんな風に書くと、子どもが自分の都合のいいような遺言を親に書かせようとしているのでは?と、思うかもしれません。
でもね、高齢になった方が、知り合いに司法書士がいたりすればいいですよ。
そうでない場合、どうやって探したらいい?
ネットを使う人は検索してすぐに探します。
だからね、親の気持ちを知っている子どもは、親に代わって司法書士を探してあげるというのは、決して悪い話ではありませんよ。
で、実際、お母さんのご自宅を訪問させてもらいました。
「娘さんから、遺言を書きたいって聞いたんですけど」
耳が少し遠いということで、かなり大きな声で。
すると、遺言を書きたいお気持ちをお聞かせ下さいました。
ご主人が亡くなったとき、その相続手続きで大変苦労されたそうです。
遺言を書きたいと思われた方の理由、ベスト3に入ります。(あとの2つは知りませんが)
その他、子どもたちへの感謝の言葉も聞かせて下さいました。
それら聴きとったことを文章に起こすのが司法書士の仕事。
財産の分け方、祭祀のこと、遺言執行者のこと等々、どちらかと言えば事務的なことはすらすらと。
最後は、付言事項。
この遺言を作成したお気持ちを書く部分。お気持ちだからご自身で書くのがいい。
一応、こんな風に書く部分なんですということを、例として作文して行く。
それが、昨夕。
文案をお見せして、依頼者さんの思いの通りになっているか?の確認。
財産の分け方等は問題ない。
「どうですか? この最後の部分。ご自身で書いてみませんか?」
「このままでいいです。私の思っていることをちゃんと書いてくれていますから」 と。
確かに、先日お会いしたときにお母さんが仰ってたことを文章にはしたが、やはりご自身の言葉がいい、と思っています。
「私なんかこれを読んで泣いてしまいました」 と娘さん。
(・・・それ、私が書いたんですが・・・)
もちろん、私が書いたことは知っていますよ。
ここで、おやっ?相続人が遺言内容を先に聞いていていいの?と思わる方もいるかもしれない。
私自身は、決して悪いことではないと思っています。勿論、遺言者のご意思を尊重します。
絶対内緒にして、という方もいます。
事前に知っておいて欲しいという方もいます。
遺言執行者が相続人であっても、その方に遺言の正本を渡しておくようにってアドバイスされる公証人もいますからね。
生前のコミュニケーションは終活の一丁目一番地ですよ。
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