これって誰の仕事なんだろう?
誰がやるべきなの?
誰ができるの?
誰がしていいの?
司法書士のように資格業をしていると、これはとってもナイーブな問題。
弁護士しかやっちゃいけない業務をやっちゃうと非弁だってことで、怒られることにも。
本日は、朝一、銀行さんで、不動産売買の立会。
これは間違いなく、司法書士の業務。ど真ん中。
その後、近くの病院へ。被後見人さんが入院している。お菓子が好きな方で1週間に1度は届けている。今回お正月休みがあるので、多めに。
これも、司法書士(後見人)の業務。たぶん。
まめに病院に通うパートナー司法書士は偉いなって思う。
その後、地元の能登の方に車を走らせる。目的は不動産の境界確認の立会。
外は吹雪。やばい。すげー寒い。
調査士さんがやるような話ではなく、少々ややこしい。
地元ではここ数年、地籍調査をやっていた。その結果、持っていたはずの不動産が無くなっちゃったという相談からこの話は始まった。怒り心頭。
詳しくは割愛するが、このことでお隣同士が、ギクシャク。
登記まで持って行ってしまった行政も、ワチャワチャ。
地元で、お隣同士の両者を知っていた当職に、白羽の矢。
が、司法書士の業務ではない。
取り敢えず、集まって話をしよう、ということで、間に入って、日程調整。それが今日。
現地に集合。役場からも3人が来ていた。ことはそれだけ結構大ごと。
極寒の現地を確認した後、近くの集会場で、事情説明。
その中で見えてきたのは、事を効率よく進めようとした行政が、個人への説明が不十分であった。そのため誤解を招き、却って不効率にというようは具合。
今回はじっくり膝を交えて。
丁寧に丁寧に、という様子が窺えた。怒り心頭だった相談者さんもだんだん穏やかになっていく。
最初から今回のように丁寧に説明してくれれば何でもなかったんだ、と相談者さん。
それをまるでこちらが悪いかのように言われるから意地にもなるし、と。
これまでの思いを存分に役場職員に語り、
役場職員も合わせてバリバリの方言で語っていた。役人言葉でない。それがいい。
1時間半。
無事、解決。お隣同士、笑って解散。職員さんも安堵。
私もとても嬉しかったですね。
司法書士の業務ではないから報酬もらえないけど。
これって誰の仕事なんだろう?誰がやるべきなの?誰ができるの?誰がしていいの?
分からないけど、とってもよかった。
これを仕事と呼ぶのかは分かりませんが、お金にならない仕事ができるのは、お金になる仕事をこの間事務所でやってくれている二人の司法書士のおかげです。
こういうことに時間を割けるのは、司法書士として幸せである。
~石川県金沢市の司法書士が繋ぐ困りごと相談ブログ~