遺言はあるけど、敢えて使わない場合

2019年3月19日

今日は、相続の打ち合わせ。

 

自筆証書遺言はあるので、それでいこうか?

 

遺産分割協議をしようか?

 

するならどんな分け方をしようか?

 

たとえ遺言があっても、それが公正証書遺言であったとしても、相続人が遺産分割協議をすれば、その協議書が遺言に優先します。

 

遺言は、遺言者最後の意思表示だから、死んだお父さんがそういう思いだったんだから遺言通りでいいよという考えもあります。

 

こっちが原則だと思いますが。

 

でも、遺言通りの分け方だと相続人間で不平等になっちゃう、不公平を感じる人が出てきてギクシャクしちゃう。そんなんだったら、遺言はあるけど、相続人間で話し合いで決めようってことも否定しない。

 

 

さて、こんな話し合いの場。

 

誰が主導するかというと、たぶん依頼者さんです。

 

ここに私みたいな者がいれば、法律的な見地から意見を言えたり、解説できたりしますが、通常はいない。

 

求められれば同席しますが。

 

中立的存在であろうとしますが、そうは見られないこともありますから、良し悪しですね。

 

じゃあ、主導する依頼者さんは、みんなが誤解しないような説明をしないといけない。

 

それには、依頼者さん自身が事実を正確に理解しないといけない。みんなに説明できるくらいにね。理解していないことを説明するのは無理です。必ず誤解を生みます。

 

という訳で、昨日、うちの敏腕司法書士くんに、この依頼者さんに私が説明するための資料を作成してもらってました。

 

こういう理屈でこんな分け方を選択したらこうなる、というようなパターン別の表みたいなもの。

 

自分で作らないくせに、結構こだわる。ダメだしする(たぶん面倒くさい)。

 

どうしたら、依頼者さんにとって見やすいか、理解しやすいか?

 

敏腕司法書士くんが最終的に作ったものの、私の感想。

 

「うん、いいじゃん、美しいね」

 

で、この資料を使って、本日説明した後の依頼者さんの感想

 

「何か、スッキリしました。決着が見えた感じがしました」

 

こういうホッとした顔を見る瞬間が好きですね。

 

事務所に戻り、「あの資料好評だったよ」と。

 

相手側に立つ、想像する、これが仕事の醍醐味なんだろうと思う。

 

 

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