借金調査から始まる遺産承継業務

2021年7月5日

午後からゆうちょ銀行へ。遺産承継業務の1つとして口座の解約です。

 

金融機関の中でもゆうちょ銀行さんが1番時間がかかるのですが、最近は最寄りのゆうちょさんも慣れてきたのか?今日は比較的早く済みました。

 

 

さて、同日、半年以上かかった遺産承継業務が完了しました。

 

司法書士の「相続」と言えば、相続登記、つまり不動産の名義変更がメインでしたが、最近では、預貯金口座の解約等のそれ以外の手続き全てを行う遺産承継業務を行う事務所さんも増えてきました。

 

弊所も、この遺産承継業務を積極的に受任しています。

 

今回の依頼者さんが弊所に来られたのは半年以上前。亡くなったのは弟さんです。

 

弟さんは生涯独身で、お姉さんである依頼者さんは高齢で、大変ショックを受けていらっしゃいました。

 

1番心配されていたのは借金の有無です。

 

借金の有無・額によっては相続放棄・限定承認を検討することになるからです。

 

そこで借金の有無の調査からスタート。信用情報機関(CIC、JICC)への申請。保証人になっていなかったか?と信用保証協会さんにも足を運びました。

 

結果は、借金なし。

 

では、相続するとして、今後の流れ、費用について説明。

 

決して安くはない費用なので見積も作成します。この時点では遺産の総額が見えないので概算になってしまいますが。

 

借金の調査にある程度時間がかかったこともあり、何より借金がなかったことから依頼者さんも当初より落ち着かれている様子。

 

戸籍を調査して相続人調査。他に相続人さんは姪っ子さんが数名。

 

遺産分割協議が必要になりますが、まずは遺産の調査をしないといけません。

 

依頼者さんの協力を得ながら、10近い銀行口座、保険、年金、株式、不動産等々。随分前に亡くなっていたお母さまの相続未了まで判明。

 

姪っ子さんともコンタクトをとりましたが、生前、弟さんに物心ともに良くして頂いたので何も要らないとのこと。何も要らないと言われるともらって欲しくなるのが人情です。互いのことを思い合うと遺産分割協議も簡単にまとまります。

 

必要書類を揃えて、銀行、保険会社、証券会社、金融機関等行脚が始まります。

 

必要書類にどんだけ書かすんってくらい書きます。慣れていない金融機関とは若干言い争いにもなります。

 

同時に不動産屋さんを紹介。この間に相続登記、売買登記も完了しました。

 

そんなこんなで本日を迎えました。

 

「お時間がかかってしまい、すみません」

 

「いえいえ、こんな面倒なこと、大変だったでしょう。本当にありがとう、ありがとう」と逆に労われちゃいました。

 

「これでひと段落ですね」

 

遺産承継業務は大変面倒な作業です。それをまだ心落ち着かない時期に行います。

 

専門家にお任せすることをお勧めします。

 

 

~石川県金沢市の司法書士が繋ぐ相続ブログ~

 

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