比べない、比べない

2022年12月19日

 

「比べない、比べない」

 

最近の、独り言というか、祈りというか。

 

息子が1歳と2か月になりまして、漸く、よたよたと3,4歩歩いているようなそうでないような、そんな感じ。

 

たぶん、平均的な成長過程からすると遅いんですね。

 

成長曲線を見ても体重はやや軽い。

 

Netflixの赤ちゃんを科学するドキュメンタリーを見ると、世界中の親がこの成長曲線を見ている、否、とらわれているというから何だか面白い。

 

「比べない、比べない」

 

なんだ、親って、こんなに早くから比べないことの訓練をしてきたんだな、って最近思っています。

 

仏教においての真理の一つに「人生は苦である」というのがあります。

 

色々宗派がありますが、およそ仏教である以上はこれが出発点です。

 

愛別離苦という苦しみがあります。

 

愛する人と別れる苦しみ。死による別れだったり、心の変化による別れだったりあると思いますが、別れることが苦しみであるということは皆が知るところ。

 

それを除くと、人の苦しみの中でとっても大きいものにこの「比べる苦しみ」ってある気がします。妬み、嫉妬の苦しみ。

 

特に若い人にとって。

 

私の人生を振り返ってみると。

 

大学受験に失敗したとき、現役合格した人が羨ましかった。

 

司法試験に失敗したとき、合格した人が羨ましかった。

 

司法書士になったとき、既に沢山仕事をしている同業者が羨ましかった。

 

司法書士法人を立ち上げたとき、何人も司法書士を抱えている他の法人さんが羨ましかった。

 

既に結婚している人、子どもがいる人、海外旅行に行く人、いい車に乗っている人が羨ましかった。

 

私たちは「比べる」ことが苦しいと知っていながら、それでも比べてしまうんですね。

 

「人生は苦である」「比べることが苦である」と分かっているなら、次に考えるのはそれから免れる方法です。

 

1番簡単なのは、比べる対象を見ないようにすることです。

 

SNSで隣の芝が青々としていることをついつい見てしまう昨今、フォローを外す等見ないようにする。

 

見てしまうなら、こうつぶやくのです。

 

「比べない、比べない」

 

訓練のように。

 

「なるほど、私はあなたより幸せでないかもしれないが、私は幸せです」

 

 

~石川県金沢市の司法書士が繋ぐ仏教ブログ~

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