在日韓国人の相続登記の費用と時間

2017年6月12日

在日韓国人の方の相続登記が完了したので、依頼者さんの書類の返還が本日最後の仕事。

 

とても喜んで下さいました。

 

 

最初に事務所に来られたのは、依頼者さんの息子さん。

 

4月の下旬。ホームページを見てのご相談。

 

最初に相談しに行った事務所では、法律が変わって在日韓国人の相続登記は難しくなった。費用は100万円くらいかかる、と言われたそうで。

 

私が独立して6年。何度か在日韓国人の相続登記をさせて頂いたが、難しくなったという記憶はない。

 

では、費用は?

 

まず登録免許税は不動産評価額の1000分の4。固定資産税の通知書をお持ちだったので、その場で計算しても1万円未満。

 

司法書士報酬は、各事務所の報酬体系で決まる。

 

うちはシンプルな考え方です。うちが働いたら働いた分に見合うだけの報酬を頂きます。働いたら報酬もらいたくなるということです。

 

話を聴くと、大阪にお住まいのご家族が、領事館を通じて韓国の家族関係証明書や除籍謄本を取得して下さると。依頼者さんの息子さんである相談者さんは韓国語が読めてご自身で日本語に翻訳できるとのこと。

 

しかも、今回、相続人は、依頼者さんただ一人。遺産分割協議書も作らなくていい。

 

つまり、相談者さんたちがご自身で動かれるということ。司法書士の私のところには必要書類が集まって来るということです。

 

働かないんだから報酬を頂きません。

 

うちの相続登記申請の報酬体系に則り、5万円。日本人の相続登記と変わりません。ちょっとだけ書類が多かったことと、足りない書類を補わせてもらったので5000円だけ追加。

 

登録免許税合わせても7万円いきませんでした。

 

100万円から7万円にプライスダウンです。笑。

 

依頼者さんであるお母さんと相談者さんの息子さんが本日お見えになって、とっても喜んで下さいました。

 

ちなみに、領事館を通じて書類を取り寄せるのに幾らかかったんですか?と聴いてみたら、1000円もいかなかったそうです。

 

時間も完了まで1か月半。ほとんどが取り寄せて翻訳するだけの時間。

 

最初の事務所さんは何であんなことを言ったんだろう?

 

想像するに忙しくて受けたくなかったのかな??

 

ただ、断るにしても、誤解がないように、別のところに相談に行ってみようと思わせるくらいの断り方をして欲しいものです。

 

ヒマなカルペなんとかという事務所なら受けてくれるかもしれませんよ、的な。

 

誰がヒマやねん。

 

 

最後にちょっとだけアドバイス。

 

依頼者であるお母さんの相続のときのお話になったので、在日韓国人に限らず外国籍の方には遺言(できれば公正証書遺言)をお薦めします。

 

本国から取り寄せる書類が無くなるので、かなり楽になるはずです。

 

そして、ちなみにですが、平成29年5月29日に始まった法定相続情報証明制度は在日韓国人の方の相続では利用できません。この制度は日本の戸籍だけで分かる相続関係に限られるからです。少なくとも今のところ。

 

※記事に関連したサービス内容

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複雑になる前に、相続登記するのが1番なんですけどね。

2017年6月8日

昨日の日経に、中小都市・中山間地域で50年以上登記の変更がない土地の用途を見ると、田畑は23.4%、山林では32.4%に達した、という記事が載っていましたね。

 

相続登記がされていない不動産が沢山あるということ。

 

 

 

本日は、午後から、新しく就任した成年後見人の被後見人さんにお会いしに、入院されている病院へ。初めてお会いするので、パートナー司法書士と二人で。

 

成年後見人は、認知症等で判断能力が欠けていることが常態化した方に代わって財産を管理する法定代理人です。

 

日常の財産管理や法律行為等で不利益にならないように、その必要性を感じた場合、通常ご家族が家庭裁判所に申立をします。

 

では、申立をしてくれるご家族がいない方、法的に身寄りがない方はどうなるの?

 

同じように、財産管理等でその必要性が認められるのに。

 

その場合、市長さん等の首長が申立をします。

 

金沢市もここ最近ようやく重い腰を上げたとか。。

 

本日お会いした被後見人さんは、まさにこの市長申立がきっかけでした。

 

その経緯についても本日訪問した病院でケースワーカーさんに教えてもらいました。

 

長年入院されている方だが、本来、その入院先が患者の財産管理のようなことはすべきでない、と。そして、首長申立ても以前よりしやすくなった、と。

 

申立のハードルが少しでも低くなることはいいことだと思います。

 

 

話を、冒頭の相続登記の話に戻してみよう。

 

数代に渡って相続登記をしていない場合、相続人が多数になることが多い。

 

そして数代に渡って放置される理由が、農地や山林等、資産価値が低く積極的に取得しようという風になりにくいこともあろう。

 

先の記事で、地方でその割合が多くなる原因の一端があるんでしょう。

 

で、

 

そのこれまで誰も欲しがらなかった資産価値の低い不動産を相続登記をしなければならなくなったとき、

 

相続人は多数。

 

多数なら、その中に成年後見人を必要とする認知症の方がいるかもしれない。

 

遺産分割協議は法律行為ですから、認知症の方はできません。

 

成年後見人は被後見人の権利を護る義務がありますから、遺産分割協議にあっては最低限法定相続分を確保しないといけないことになっています。

 

相続人が多数、資産価値が低い財産、ということになると、その法定相続分に相当する財産はわずかばかり。

 

そのために成年後見人選任の申立をしてくれるだろうか?

 

成年後見人申立のハードルが少しでも低くなることはいいこと。

 

そして、もしかしたら、成年後見人の申立をしなくても被後見人の権利を護る他の制度も必要なんじゃないかな?

 

長期的な成年後見人ではなく、一時的な何か。

 

あるいは、成年後見人が選任されなくても、相続で不利益を受けない制度。

 

相続登記が進まない理由って、結構複雑ですね。

 

複雑になる前に、相続登記するのが1番なんですけどね。

 

 

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