納骨をもって死後事務委任契約終了

2024年7月2日

司法書士法人カルペ・ディエムが法人成りしたのが2016年7月1日ですので昨日で、丸8年が過ぎました。

 

法人成りと雇用主になるというのが同時のスタート。

 

今は人も増え、それに伴って扱える業務範囲が増えました。

 

司法書士業務というのは登記のように比較的短期間で完了する業務もあれば、成年後見等のように一生続くような業務もあります。

 

先日、こんな業務が終了しました。

 

元々は成年後見業務でお世話になっている施設の方からのご紹介。

 

ご家族の成年後見申立のご相談からのスタート。

 

依頼者さんと最初にお会いしたのは病室。そこには、看護師さん数名、ケアマネージャー、介護施設の方も同席していました。

 

私は被後見人になるご家族のことに関心を寄せていたのですが、同席している方々は依頼者さんにことを心配されていました。

 

話を聞くと、依頼者さんは末期癌を患っており、完治の可能性はなくいわゆる終末医療の段階ということでした。

 

それでも依頼者さんは自分のことより、あとに残されるご家族のことを心配しています。

 

同席の方々からは依頼者さん本人の今後について相談されました。

 

結果、依頼者さんの死後事務委任契約についても相談にのることに。

 

もっとも、この段階ではそこまで緊急性を要すとは考えていませんでした。依頼者さんの体調のいいときを見計らって進めるというような。

 

しかし、3月の終わりごろ、病院から連絡があり、思ったより進行がはやいという連絡があり、相談されていた死後事務委任契約を速やかに進める必要がありました。

 

それまで聞き取りをしていたことを書面に起こし、お寺、葬儀社等と打ち合わせ。1週間後には、病院で公証人立会で死後事務委任契約作成。

 

その2週間後に依頼者さんは亡くなりました。

 

死後事務委任契約に従い、主だったご親戚、ご友人に連絡、簡素な葬儀、火葬。

 

その後必要箇所に支払いを済ませ、先日、四十九日(満中陰)の法要を済ませ、

 

依頼者さんにお聞きしていた、少し離れたご両親のお墓に納骨することができました。これをもって死後事務委任契約は終了となります。

 

事務的要素の強い登記に比べると、とても人間くさい業務だなって思いますね。

 

 

梅雨前のお墓は草で覆われていました。用意していった軍手、鎌で小一時間除草。蚊に刺されながらの納骨。

 

僧侶でもあるので、短いお経をあげました。

 

 

~石川県金沢市の司法書士が繋ぐブログ~

被後見人さんの空き家に入ってみる

2023年10月12日

石川県は細長い県です。

弊所が後見人になっている被後見人さんの実家が金沢から1時間半はかかるところにあって、被後見人さんは金沢の病院に入院中。

ご家族が亡くなったのを機会に市長申立ての形で申し立てられたのを受けて弊所が就任。

実際にその実家に帰ることが難しいこと。現金をつくる必要から実家の売却が必要になってきます。

それで、就任後初めて実家に行ってきました。

誰もいない家。

ポストに大量の郵便物。

市からは事前に鍵がかかっていないことは確認済み。

全体の写真を撮ったあと、中へ。

人が出てきたままの形で残ったふとん。

食事をしていたであろう食器。

薬ぶくろから薬が飛び出していた。

何か相続財産の手がかりが見つかればよかったのですが、そうはいかず。

そっと家を後にして、市役所へ相談。続いて地元の不動産屋さんへ。

成年後見の仕事は、ちょっと異質。

事務的な登記業務と違って、生活臭がする。

 

 

~石川県金沢市の司法書士が繋ぐ成年後見ブログ~

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