書きやすくなった自筆証書遺言であれば

2019年7月11日

現在、頭を悩ませている相続案件にこういうのがあります。

 

依頼者さんのおじい様が依頼者さんに不動産を遺贈するという自筆証書遺言を遺されたんですが、その不動産の表記の仕方が若干不明確。

 

司法書士は普段から不動産登記をやっているので、不動産の特定の仕方には慣れていて、土地であれば地番、建物であれば家屋番号を明記していく訳です。

 

公証人が作成する公正証書遺言も作成前に登記簿謄本(登記情報)を提供して、公証人は不動産登記と同じように表記して特定します。

 

が、

 

自筆証書遺言というのは、一般の方による手書きの遺言書ですから、不明確な部分が生じてしまうリスクがある訳です。今回がそうですが。

 

遺言者さん、つまりおじい様にとっては、その表記でもどの不動産を指しているか明確なんです。あるいはその家族にとっても。

 

でも、第三者からは、特に登記する法務局から見ると、どれを指しているの?ということになる。

 

とは言え、遺言は人生最期の意思表示であり、出来るだけ遺言者の意思を尊重しようとう判例もあって、疎明資料を積み上げることで、これを指してるんですよって法務局にも明らかにすればよい、という運用がされている。

 

というわけで、法務局とも打ち合わせをし、依頼者さんにも疎明資料作成の協力を求めて進めております。

 

遺言は、多くの場合、遺される人のことを思って作成するものです。

 

したがって、遺される人にとって使いやすい、間違いのないものを遺したいものです。

 

というわけで、我々は、遺言を残すなら公正証書遺言がいいですよ、って言ってきました。

 

そのことは今も基本的には変わっていないと思いますが、

 

実は、昨年から、自筆証書遺言も以前より書きやすくなりました。

 

かつて、自筆証書遺言は全文手書きでなければならなかったのですが、

 

財産目録(財産を列挙した書面)の部分はパソコンで作成してよくなりましたし、不動産であれば登記簿謄本、預金通帳であればそのコピーで足るという法改正がありました。

 

不動産も登記簿謄本を付けてくれれば、今回のようなこともなくなりますしね。

 

基本的には、公正証書遺言をお勧めしますが、どうしても自筆証書遺言でということであれば、このような書き方もありますよ。

写真は、先日のセミナーの資料

 

 

~石川県金沢市の司法書士が繋ぐ遺言ブログ~

床面積49㎡のマンションの減税

2019年7月10日

以前、1度だけ取引させて頂いた不動産屋さんから電話があって、

 

「いついつに決済をお願いしたいんですが、可能ですか?」と。

 

前回は、抵当権設定銀行さんからのご紹介で行われた不動産売買の決済立会。

 

何かを評価してくれたのかな?? と嬉しくなっちゃいます。

 

今回も、是非、ご期待に添いたい。

 

ご要望の中に、見積依頼に加えて、「不動産取得税の算出もお願いします」の文字。

 

不動産取得税の算出は誰の仕事? 税だから税理士さん、ということになろうが、苦笑いされる税理士さんも多いかな?(県税だしね)

 

厳密に言えば、司法書士の仕事ではないが、そこはサービス業。

 

とは言え、専門でないだけに、余計に慎重になる。

 

 

今回は、自宅用でマンションを購入。

 

床面積は?というと、49㎡か。

 

惜しい、50㎡に足りないのか。

 

司法書士は、建物の自宅用売買というと、床面積と築年数をチェックします。50㎡以上だと、住宅用家屋証明書が取れるから。

 

これが取れると取れないとでは大きく違う。登録免許税が減税されるのである。所有権移転で約7分の1、抵当権設定で4分の1、とこの差は大きい。

 

おやっ?

 

価格通知を見ると、台帳床面積:49㎡の下の欄に評価床面積:58㎡の文字が。

 

あれっ? こっちが適用されれば、住宅用家屋証明書が取れるんじゃね?と、たぶん司法書士事務所にしかないんじゃないかっていう、逆に言うと、司法書士事務所必携の「住宅用家屋証明書の手引き」という書籍を開く。

 

住宅用家屋証明書が取れるかは、登記簿の床面積による、と。

 

念のため、市の税務課に電話。

 

担当も慎重に即答は避け、折り返しの電話で、取れませんと。

 

今回、登記簿上の床面積は49㎡ですから、住宅用家屋証明書は取れない。登録免許税の減税はされない、という結論。

 

 

 

で、今回のご要望はここで終わらない。

 

そう、不動産取得税の算出だ。

 

ヤフーでググる(最近好きなフレーズ)。

 

実は、不動産取得税で減税が使えるかどうかも、同じ床面積50㎡以上が要件。

 

ん ん ?

 

何と、不動産取得税では、登記簿ではなく、この評価床面積の方を適用するらしい。

 

よし、裏を取ろう、ということで、そっち方面に行くついでに県税事務所に立ち寄る。

 

実際の登記簿、価格通知を見せながら、担当者に確認。

 

これ、減税使える物件ですよね?と。

 

担当者さんも、後ろの方に行って確認してくる。

 

「ハイ、大丈夫です」

 

ということで、初めましてのご依頼を下さった業者さんに、さも知ってましたよ的に減税について解説。

 

登録免許税では減税できないけど、不動産取得税では減税できるケースです。

 

 

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