住宅ローンを完済したときの選択肢

2016年12月21日

昨日、ホームページをご覧になったという方から電話相談を受けた。

 

債務者の財産を差し押さえたい。ついては申立書類を作成して欲しいというもの。

 

もう1つは、兄弟間で不法行為を原因とした損害賠償を請求したいというもの。

 

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さて、昨日、今日と抵当権の抹消登記の申請書類をずっと作っているような気がする。

 

住宅ローンを組むとき、自宅に担保をつける。

 

これを抵当権という。

 

間違いなく、司法書士が抵当権設定登記をする。

 

問題なく返済が終わると、抵当権は消滅する。

 

自動的には登記は消えないので、抵当権抹消登記を申請する必要がある。

 

今でも多くは、銀行さんが、知ってる司法書士がいなければご紹介しますよとなる。

 

ここで選択肢は4つ。

 

① 銀行から紹介された司法書士にお任せする。

 

悪くない選択肢です。司法書士報酬は事務所ごとで自由ですが、だいたい相場というものがありますので、銀行から紹介される司法書士がそんなに高い報酬をとるとも思えません。

 

② 自身で抵当権抹消登記をする。

 

これも悪くない選択肢です。抹消登記はそんなに難しい登記ではありませんので、時間があるという方は挑戦してみてもいいと思います。司法書士報酬分は浮きますしね。

 

③ 放置する。

 

これは、司法書士の立場から言えば、やはり悪い選択肢と言っておきましょう。日常において自宅に抵当権の登記が残っていても全く支障はありませんが、いずれ抹消する機会が訪れると思います。子や孫に任せるなんて格好悪いですよ。そんなに費用のかかるものでもありませんしね。

 

④ 司法書士法人カルペ・ディエムに任せる。

 

これがベストです。報酬が特別安いわけではありません。相場並でしょう。でもね、司法書士を知り合いにするいい機会です。上述のような相談に乗ってくれる司法書士はそうはいないですよ。この近辺では。

 

というわけで、住宅ローンを完済したときに、銀行さんから司法書士を紹介しましょうか?と言われたら、こう言いましょう。

 

「断る!」

 

と、までは言わなくてもいいですが、

 

頼みたい司法書士がいる、と。

 

このあたりのことを電話口で仰って下さると、より良質なサービスを提供するはずです。

 

試しに仰ってみて下さい。

 

 

※ 記事に関連したサービス内容

  住宅ローンを完済したとき

  困りごと・法律相談

  訴訟代理

 

~石川県金沢市の司法書士が繋ぐ抵当権抹消ブログ~

 

司法書士が奈良まで本人確認に行く理由

2016年12月19日

朝7時過ぎに自宅を出発。スタバでラテのアイス、グランデを購入。8時前に高速に乗る。

 

一路、奈良へ。

 

晴れ。実にドライブ日和。

 

3度停車して、トイレと腰伸ばし。

 

11時半には奈良市内の待ち合わせ場所であるチェーン店のコーヒー屋さんに到着。

 

 

ほぼほぼローカルな仕事である司法書士が出張するとすれば、概ねこれである。

 

本人確認。

 

所有権というのは、とても大切な権利である。

 

不動産は通常財産的価値も高く、これを人に譲るという場合、その意思に間違いがないかを確認する必要がある。

 

不動産登記をするのは法務局であるが、法務局は提出された書類でのみ判断することを旨とするので、その背景にある(実体である)意思の有無を判断するのは司法書士の職責である。

 

この意思とか、権利とか、自由というのは実にナイーブで、傷つきやすい。

 

ゆえに大切の保護しないといけないよってことで、日本国憲法では前半に沢山の権利・自由の保護が明言されているのです。

 

傷つけられて初めて表面化する。

 

そうならないように、事前にお会いして、その意思を確認する。前提としてその判断能力があるのか?も含めて。

 

そして、その意思決定が適切になされるように、適切な情報を提示する。つまり、出来るだけ分かりやすく説明する。

 

それにはやはり、実際にお会いできるに越したことはない。

 

 

今回の案件は、ちょっとややこしい。ちょっとだけど。

 

とある町で地籍調査が行われた。今までうちの敷地の一部だと思い込んでた部分が、他人所有であることが判明した。登記簿をとってみると、更に数代前の名義のままであることも判明。現相続人を探し出し、連絡して、相続登記を挟んで、依頼者に譲ってもらう(時効取得させてもらう)というもの。

 

突然、司法書士からこの旨の手紙が突然届く。

 

驚かれたのだと思います。電話の向こうの声がどこか冷ややか。当職に対する不信感があるのだと思います。

 

手紙と電話だけでは、伝えられないものがある。実際にお会い出来れば、誤解を解くことができるという強い思いも。

 

何度か手紙のやり取りと、電話を通じて、ちょっとだけ信頼感を築けたように思う。言葉の端々に温かみが感じられるようになった。

 

そこで、本日、お会いする機会が持てた。

 

10分ほどで終了。

 

心配されていたことの質問に丁寧に答え、依頼者さんの人柄についても説明した。

 

「長引かせてしまってゴメンな。 うち、気が短いねん」 と笑顔で。

 

「いえいえ、こちらこそ説明が足らずすみません」

 

「コーヒー代はしっかり割り勘にしような、笑」 と奢らせて頂けませんでした。

 

本人確認は、確かに義務なんですが、法律を超えた重要な意義があるように思えますね。

 

AIが発達したら、司法書士の登記業務なんて無くなりそうですが、もしかしたらそうでもないのかもしれませんね。

 

 

せっかく奈良まで来て、すぐに帰るのも何なんで、近くの

 

唐招提寺へ。

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そのまま歩いて、薬師寺へ。

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セミナー打ち合わせが18時半にセットされているので、急ぎ金沢へ。

 

ちなみに旅のお伴には、最近でた中島みゆきのベスト

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7時間ほど中島みゆきの歌詞に浸ってると、なんかまっとうな人間になれたような錯覚に陥れますよ。

 

拳を突き上げたくなるような。

 

元気がない人にはお薦めです。

 

※ 記事に関連したサービス内容

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